今回は、チベットを探検し、地下世界の謎に後一歩まで迫った
ニコライ・レーリッヒ(1874~1947)という人物を紹介します。
彼はロシア・ペテルブルグ生まれの画家であり、詩人、思想家、探検家。
レーリッヒはファンタスティックで淡いタッチの画家として有名で
ロシア革命前夜にはストラビンスキーの「春の祭典」の衣装デザインも担当し幅広い分野で名声を得た人物とのことです。
革命前のロシアはある種の霊的サークルの中心であり、沢山のオカルティストたちがいて
レーリッヒも青年期にこの波をまともにかぶってしまった一人だったと言います。
ロシア革命後そのサークルは非難の的になり、彼らはちりじりに。
レーリッヒも当然、国を追われます。
しかし、多くの者がヨーロッパや新大陸へと亡命していったのと違い、彼は全く違う計略を計ります。
このことがレーリッヒの半生を大きく変えることになったのです・・・・
レーリッヒの人生を変えたシャンバラ伝説
レーリッヒは、アメリカでしばらく亡命生活を送った後
1923年、彼の家族を中心として探検隊を組み、
かねてから憧れの地だったヒマラヤにむかいます。
彼はこの旅を通して、その国の中に潜む美を絵画や詩に表現しようとしていたのです。
翌24年、一行はヒマラヤの入り口「シッキム」に到着。
その「シッキムの僧院」での高僧との対話の中から、
彼はヒマラヤの持つ霊的な美と
チベット仏教の源泉となるものの存在を知るのです。
そう、それがあの「シャンバラ」です!
※ここの、シッキムといわれる場所で
レーリッヒは美しい法衣を着た僧侶と遭遇したり
未確認飛行物体を目撃したりといった体験をしているようです。
それを後にチベットの高僧に話すと
「あなたはシャンバラから祝福されているのかもしれない」と言葉を送られているとのこと。
( ̄へ ̄|||) ウーム
未確認飛行物体って辺りが気になりますね・・・
ともかく、そのシッキムでの高僧との話に衝撃を受けたレーリッヒは、旅の目的を「シャンバラ」探求に変更し、大幅に構想を練り直します。
こうしてレーリッヒの中央アジアの山岳地帯を縦断する「シャンバラ」を探す旅が始まったのです。
しかし、レーリッヒ一行がチベットのある「谷」まできたところ、
ラサからの命令によりそれ以上進めなくなります。
そこから先は禁足地ゆえ、入るのはまかりならないとのこと。
※当時のチベット政府からそこから先へは行かないように圧力がかけられたようです・・
その命令により、レーリッヒ一行は
真冬の五ヶ月間をそこで過ごすことになります Σ(|||▽||| )
そこで大部分の者が飢えと寒さで悲惨な死を遂げたとも・・・
なぜ、この「谷」に入ることを禁じていたのでしょう??
そこは「テオドール・イリオン」が入った地下都市への入り口、
あのサンポ渓谷だったのでしょうか・・・?
ここで、興味深い話があります。
レーリッヒの息子「ゲオルデ・レーリッヒ」がまとめた「Journal of Ursvati」という本に
この「谷」についての記述があるそうです。
サンポ渓谷に隠されていたシャンバラゲート
それは、1627年に
ステファノ・キャセラ、ヨハネス・カブラルという二人のイエズス会士が中国に行く途中、
ブータンを訪れたときにシャンバラの存在を知ったとあります。
そこで彼らは
「チェンベラと呼ばれるとても有名な国が実在する。それはソグポと呼ばれる渓谷と境を接したところに・・・・」
と聞いたそうなのです。
イリオンが言う「サンポ」と
イエズス会士の話す「ソグポ」とは似ていますよね。
(-_-;ウーン
おそらく、その「ソグポと呼ばれる渓谷」とは「サンポ渓谷」のことだったのでしょう。
しかし、そのイエズス会士も結局シャンバラには辿りつけなかったようですが・・・・
これでイリオンの話の信憑性が一段と高まりましたね。
それから、もっとも興味深いのは、前回紹介した、テオドール・イリオンの参入した地下都市は、中央チベット・サンポ峡谷の谷あいの一つに位置していたのですが、
そこには「幅10メートルの縦穴を中央に、境界標識となる白い巨石版が三つ立っていた」といいます。
なんと!それを、このロシアの探検家二コライ・レーリッヒもまた、
「我々も三つの白い境界標識のうち一つをみた!」
と日誌に書き留めています。
おそらく、2人の見たものは同一のものでしょう!
しかし、二コライ・レーリッヒは結局、地下都市の寸前まで行くも
そこに足を踏み入れることはなかった・・・・
いや!
一説によると、彼は一人で禁足地に入り、
地下世界シャンバラゲートの先へ足を踏み入れたと言われています!
翌日、レーリッヒは帰ってきたが、その表情はただならぬものであったという。
そして、そこで見たことは生涯口にしなかったとも・・・・
※そこがシャンバラかどうかは謎です。
彼「レーリッヒ」も「イリオン」同様、
そこで見ては行けないものを見たのでしょうか・・?
次回からは、いよいよ、あのナチスが追い求めたシャンバラ伝説について入って行きますのでよろしくお願いします。
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