ご無沙汰しております^^;
地球空洞説に関連する事柄ついて、まだ後2つほど書き残していることがあるので、
今回はそのうちの一つの謎を追ってみたいと思います。
今回取り上げるのは、「シェイヴァー・ミステリー」と呼ばれるものです。
シェイヴァー・ミステリーとは、リチャード・シャープ・シェイヴァーという人物の体験が元になっていると言われており
『アメージング・ストーリーズ』というSF雑誌に「事実」として掲載された記事のことです。
▲リチャード・S・シェイヴァー
アーカンソー州サミットで死去。 SFパルプ・マガジンに、同誌の編集長であったレイモンド・A・パーマーとともに、後に「シェイヴァー・ミステリー」と呼ばれるシリーズを執筆。
▲1926年号表紙
1938年にタイトルが「Ziff-Davis(ジフ・デーヴィス)」社に売却され、レイモンド・A・パーマーが編集長となった。
それから数年間の『アメージング』は、シリアスさを薄めた路線で商業的に成功したが、地底人の物語『シェイバー・ミステリー』シリーズを(SFではなく)事実として掲載したことで批評家やファンから大いに馬鹿にされた。
シェイヴァー・ミステリーの登場
1943年、シェイヴァーは地球上の全ての言語の源である
「古代言語(マンタング語)」を発見し、その言語を解読するてがかりを得たとする手紙を『アメージング・ストーリーズ』の編集長レイモンド・パーマーあてに送りました。
▲レイモンド・パーマー
シェイヴァーによると「マンタング語」は、かつてアトランティスの住人によって話されていた言語だそうです。
すべての言語はこの言語から派生したもので、
英語もそのルーツをたどればマンタング語に通じているとのこと。
パーマーは、マンタング変換式をいくつかの単語で試し、シェイヴァーの発見には何らかの意味があると受け取りこの手紙を「古代言語?」として雑誌に掲載しました。
この手紙を書いたシェイヴァーは文章を書くのが得意でなかった上に、タイプを打つのも苦手だったそうですが、
しかし「マンタング」のメッセージを受け取った彼は、人類に迫る危機を世界に知らせなければならないという思いが強く
内容が荒唐無稽なものに思えたにせよ、そこにほとばしるエネルギーをパーマーは感じ取ったのです。
そして、パーマーはシェイヴァーに、どのようにして「マンタング」の秘密を知ったのかについて質問状を返信しました。
それに対してシェイヴァーは、「未来の人々への警告(A Warning to Future Man)」と名付けた一万語の文書を送り返してきました。
それをパーマーがリライトして三万語ほどの分量にし、「レムリアの記憶」とタイトルを改め、1945年3月号(44年12月8日発売)に掲載しました。
それをパーマーが分かりやすく直し、さらにSF誌の掲載に耐えるようにストーリー仕立てにしたようです
▲シェイヴァー(左)とパーマー(右)
前置きが長くなりましたが、
その「シェイヴァー・ミステリー」が地球空洞説と、どう関係があるのか…? または、ないのか…(^_^;)
また、彼の書いた「未来への警告(パーマーによってレムリアの記憶と改められた)」とはどのような内容だったのか? について…
下記よりじっくりと書いて行きたいと思います。
リチャード・シェイヴァーの超常体験
リチャード・シャープ・シェイヴァーはアメリカ合衆国ペンシルベニア州ベリックで生まれました。
父親はレストランの経営者で、母親は主婦でした。
18歳のときに彼はアメイジング・ストーリーズ誌の創刊号を手にし、同誌の生涯のファンになります。
彼がフィラデルフィアで最初に就いた仕事は食肉加工業で、造園業の仕事にも就いていたようです。
造園会社デイヴィー・ツリー・エキスパート・カンパニーの仕事仲間と (シェイヴァーは中央)
その後、彼は両親や兄弟らとともにデトロイトに引っ越します。
デトロイトでは、芸術学校に通っていました。
(そこでは公共図書館などに通い貪欲に本を読みまくっていたようです)
シェイヴァーはこの芸術学校で非常勤教師ソフィー・グルヴィッチと運命的に出会い、恋に落ちます。
その後、結婚し子供をもうけます。
1932年、彼はペンシルベニアの自動車工場に職を得ました。
そこで、シェイヴァーは「チャネリング」といった類の超常体験をすることになるのです。
チャネリングとは、高次の霊的存在・神・宇宙人・死者などの超越的・常識を超えた存在、通常の精神(自己)に由来しない源泉との交信法、交信による情報の伝達を意味する。
シェイヴァーが聞いた地底からの声
シェイヴァーが自動車工場の組み立てラインで溶接工として働いているとき、彼はある「声」を聞き始めました。
それは彼が、自動車工場の忙しい機械や人間の渦巻くような騒音に囲まれていた時のことです。
突然、彼の耳元で声が…!
しかし、それは実際の声ではなく仲間の労働者たちの思考が声として聞こえていることがわかりました。
彼が溶接機を置くと、労働者たちの心の声は聞こえなくなり…
それを取り上げると、また声が聞こえました。
なぜかわかりませんが、溶接機は受信機の役割を担っていたそうです。
しばらくすると今度はどこか遠くのほうから彼の精神へと直接ささやきかける声が聞こえてきたそうです。
その声は、労働者たちのものではなく何か得体のしれないものたちの声…
シェイヴァーは自分が発狂しはじめたのではないかと考えるようになります。
そして、その声はだんだんハッキリと、時には叫び声も聞こえ出し、彼はもはや耐えることができなくなくなりました。
彼は溶接工の職を辞し、「悪魔から追われるかのように」デトロイトを出ます……
しかしその「声」はどこまでも彼についていくのです。
その後、シェイヴァーは都市から都市へとさまよい絶望の放浪者となりました。
しかし…どこに行っても彼はその「声」の攻撃を受けました。
…しばらくするとシェイヴァーはしだいにその「声」の主がどこに属するのかわかってきたといいます。
声の主は「デロ」と呼ばれる者たちで、彼らは地底に住む生き物だったのです。
下記で述べますが、彼らは古代レムリア人たちが地底都市に残していった機械を操縦し、シェイヴァーの精神へ直接語りかけ、
またこの機械を使って地表にいる我々人類を苦しめていたのです。
あるいは機械の騒音のなかにまぎれこむこともあった。
彼自身の思考と不思議な光線機械によってテレパシーのように送られ、心に挿入された思考との判別が次第に困難になっていった。
テレパシーの話し方は電話で話しているかのようだった。
よい光線は、朝語りかけてくる鳥の歌のようだった。
「声」は彼ら(声)のことを知らない人々には話しかけてこなかった。
つまりリチャード以外にこのことを理解することはできなかった。
引用:http://mikiomiyamoto.bake-neko.net/oriori021x2.htm
地底人「デロ」と「テロ」の誕生
シェイヴァーの手記によると
その昔、地球にはタイタン人と言われる巨人の種族(6メートル余りの身長)が住んでいたそうです。
タイタン人は他の惑星からやってきてアトランティスとレムリアに住み、そこで高度な文明を築きました。
▲レムリア大陸とアトランティス大陸があったと考えられている場所
しかし、今から1万2000年前に太陽の活動に変化が起こり、有害な放射線が、太陽から流れ出したことによりタイタン人は、自らを守るために地下へと避難し、
巨大な地底都市を築くことになったのですが…
それでも、有害な放射線は地底にまで入り込み彼らの生活を蝕んでいきました。
そこで彼らは地球を捨てる決心を固め、いくつかの宇宙船に乗り込み、洞窟、都市、テクノロジーの結晶をあとにして宇宙へと旅立っていきました。
…しかし、その時宇宙への脱出から取り残された一部の者たちがいたのです。
彼ら取り残された者のうち、あるものたちは滅んでゆき
またあるものたちは地上で退化して原始人のような生活に戻りました。
これが我々の祖先だという事です。
そうしてもう1つ、
タイタン人が作った地底都市に移り住んだ者たちがいました。
その種族は…
高潔な精神と人間らしさを保った
「テロ(Tero)」と、
退化し邪悪でサディスティックな怪物となりはてた
「デロ(Dero)」に枝別れしたというのです。
「デロ(Dero)」とはどういう者たちなのか?
彼らはレムリア人が育てたいわゆる「ロボット」(robots)と呼ばれる労働者の末裔であるとのこと。
デロは、太陽からの有害な光線とタイタン人が残していった装置からの放射線を浴びてしまったために、
退化して、知能の低い種族へと変わってしまい…
地底に長く住むうちにだんだんと凶暴になってゆき、欲望のままに狂う獣のような
種族になって行きました。
しかし、彼らデロは地底都市に残っていた高度な機械を動かすことができました。
悪の種族デロは、人々の心の中を読むために「メック」なる機械を使用し、地上の人間に幻覚を見せたり、強迫観念を植え付けたりして人々の気を狂わせているそうです。
▲イメージ
また、自然現象をも操れる機械を欲望のままに使い、地上世界をおもちゃのようにあつかい、事故や破局的な災害を起こし楽しんでいるとのこと…。
つまり私たちの世界にはびこるすべての悪と災いは、「デロ」がこの機会で地上世界をもてあそんでいるからだそうです。
リチャード・シェイヴァーのノートより。左はテロとデロについて書かれたもの。右は洞窟の種族の「思考記録」から学んだ科学のことが記されています
この「シェイヴァー・ミステリー」の反響は大きく、デロの陰謀を暴く為の研究グループも現れ、
「列車転覆事故」「猟奇殺人事件」はデロの機械による仕業だとか
第二次世界大戦までもデロが起こしたことだというものまででてきました。
また興味深いのは、地下都市に住むデロたちの食糧事情について、シェイヴァーは次の様に述べています。
当時のFBI長官エドガー・フーバーの発表によれば、アメリカ人は毎年12万人もの人が行方不明になっているというのですが、
このことについてシェイヴァーは、一部の行方不明者は地下都市に住むデロたちの仕業だと言っています。
デロは、数千人におよぶ我々地表の住人を誘拐し、一部は食用に肉塊とされ、デロの肉市場に吊り下げられているというのです。
また、食用を逃れた人間は彼らの娯楽のための拷問に供しているとも…
またデロは、地下の洞穴都市に生息しているにもかかわらず、宇宙船あるいはロケットによって地球外の悪意ある存在と交渉を持っているともされています。
以上の様々な情報についてシェイヴァーは、自分が過去数年間、彼らの囚人となったことがあり、自らの目でデロと彼らの地下都市についての知識を得たと主張しました。
そして、アメージングの編集長であったレイモンド・パーマーもまた、地底人デロが地底から「空飛ぶ円盤」を飛ばしていると主張し
そのことを雑誌に掲載して、ついに「空飛ぶ円盤」までメジャーにしてしまいました。
ですので空飛ぶ円盤というのは、元は地底から来ていたことになっていたのです。
「空飛ぶ円盤」がUFOとなり異星人の乗り物になるのはさらに後になってからなのです。
パーマーは、円盤に乗っているのが異星人だという説を否定し、地球内部の超文明の産物だと唱えだしました。
地底人は円盤に乗って北極と南極の穴から出てきて、地上を観察しているというのです。
皆様はよくご存知と思いますが、史上最初にUFO現象が認知された「空飛ぶ円盤事件」が、
今から70年以上前の1947年6月24日に発生したケネス・アーノルド事件であります。
▲ケネス・アーノルド
ケネス・アーノルド事件 とは、1947年6月24日にアメリカ合衆国ワシントン州で起こったUFO遭遇事件である。この事件により「空飛ぶ円盤(フライングソーサー)」というイメージ・呼称が世間に定着した。
当初、アーノルドは飛行物体の形状を円盤型とはしていなかったが、飛び方を説明するために使用した「Saucer」という言葉が報道により「空飛ぶ円盤」と誤変換された。
前述しましたがパーマーは、この事件の数年前に
シェイヴァーの言う「デロの宇宙船」を雑誌で掲載しており、
これこそがケネス・アーノルドが目撃した「空飛ぶ円盤」で、シェイヴァー・ミステリーが正しかった証明であると主張しました。
このシェイヴァーとパーマーが「空飛ぶ円盤」を先取りしていたという考え方は、
後に作家ジョン・A・キールによって擁護され、キールはパーマーのことを「空飛ぶ円盤を発明した男」などと称しています。
▼ケネス・アーノルドが目撃したと主張する「空飛ぶ円盤」に
ついて特集した雑誌(アメージング・ストーリーズ)
以上の話について…これは1940年代の話になりますが、当時はかなり賛否を巻き起こしたようです。
シェイヴァー・ミステリーが掲載されていた1945年から1949年の間、『アメージング・ストーリーズ』編集部は、
シェイヴァーの主張は真実であると証言する読者からの手紙であふれ返ったそうです。
シェイヴァーはデロが実在する証拠の1つとして、出所を説明できない「音声」を挙げました。
また、電信の通信員たちは、奇妙な「音声」を聞き、地球空洞内部から来た住人に出会ったとも・・・。
さらに、パリから届いたある女性の手紙には、ビルの秘密のエレベータで移動中、
デロに連れ去られ地下の洞窟に繋がれ、辱めをうけたという衝撃的な体験がつづられていました…
次ページでは、この女性の体験からご紹介させていただきます。
コメント
おかえりなさい!
更新待ってました!!
これからもゆっくりでいいので頑張りすぎないように更新よろしくおねがいします
鳩様
ご無沙汰しておりました^^;
また、お越しいただきありがとうございます。
更新してなかった間、書きたいことが色々出てきましたので、とりあえずそれらを書いていきたいと思います。
今後共よろしくお願いいたします^^