中国「ゼロコロナ政策緩和」で大混乱…数カ月で死者２００万人予測も　薬局の医薬品在庫なし、病院も逼迫

「ゼロコロナ政策」を緩和した中国で、大混乱が起きている。政府発表では死者はわずかだが、葬儀場や火葬場の混雑状況から、実際には多くの人々が亡くなっているとみられている。薬局の医薬品在庫が底をついたとも報じられ、今後数カ月に死者が２００万人に達するとの見方も。ＷＨＯ（世界保健機関）が詳しい情報提供を求めている事態となっている。

７日に防疫措置の大幅緩和が発表された後、北京など各地で感染が急拡大したとみられているが、当局が２０日までに発表した死者数は１０人にも達していない。

だが、現実社会で起きている現象は、統計と乖離（かいり）。各メディアで著名人の死亡や葬儀場、火葬場に行列ができる様子が報じられ、実際の死者数はもっと多いとの見方が出ている。

ロイター通信は２０日、「一部の病院は逼迫（ひっぱく）状態に陥り、薬局で医薬品在庫が底を突く一方、市街地は閑散としている」と伝えたうえで、一部の専門家の見方を紹介。今後数カ月で人口の６０％が感染し、死者は２００万人以上となる可能性があるという。

中国政府が１４日から、無症状の感染者数の公表を止めていることも実態把握を難しくしている。ＷＨＯのテドロス事務局長は２１日、感染状況の全体像を把握するため、より詳細な情報の提供を中国に求めた。

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